会場は大きな宴会場で、円卓が25卓ほど並べられており、約200名の養鶏家の皆さまがお集まりになっていました。
　今回は、私の強みでもある『オーダーメイドマジック』をご希望頂きましたので、この日のためだけのショーを構成致しました。
　茨城県は鶏卵生産量日本一ということで、卵に関連するマジックのルーティンを3つオーダーメイドしてお届け致しました。

　まず1つ目は、ニワトリをモデルにした、協会のマスコットキャラクターをスケッチブックに描き、産卵に見立てて、その絵からボーリング玉を出現させました。
　ドンッ！と玉が床に落ちた瞬間には、会場がドワッ！と揺れたように感じるほど、皆さま驚かれていました。

　2つ目は、この日のために製作したマスコットキャラクターの袋を使ったマジックです。
　お客様が、馴染みのあるキャラクターの袋の中に手を入れて空っぽなのを確かめてから、私がおまじないをかけると、なんと、まるで袋の中で産卵があったかのように、卵が出現するのです。
　卵を取り出したお客様も、観客の皆さまも首を傾げながらご覧になっていました。

　3つ目は、ハンカチを手の中に丸めていくと卵に変化する、というマジックです。
　その変化の瞬間には、皆さま驚いていただいたのですが、実は、このマジックは仕掛けのある卵を使用しており、誰でもすぐにできます。本物の卵ではないからです。
　そのことをお伝えし、お客様の1人にステージ上でお手伝いしていただき、一緒に演じました。
　ところが、なんと最後は私の卵だけが本物に変わっているのです。
　その証明として、その生卵をグラスの中に割り入れたとき、また大きな驚きの声が上がりました。
　専門家だからこそ、より不思議を感じていただけたようで、皆さま前のめりになって観ておられました。

　この日のためだけに考えたルーティンで、養鶏家の皆さまには唯一無二の不思議をお届けできたのではないでしょうか。
　またこのような機会があれば、その日のお客様のためだけに構成する、最高の『オーダーメイドマジック』をお届けしたいと思います。