フジテレビ『マジシャンVSマジシャン』の番組企画協力!

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フジテレビ『マジシャンVSマジシャン』の番組企画協力

 2023年4月9日放送
 フジテレビ『マジシャンVSマジシャン~禁断の一騎打ち~』で、番組企画協力と、野島伸幸さん、イリュージョニストDAIKIさんの斡旋を行いました。

 『マジシャンVSマジシャン~禁断の一騎打ち~』は、演者と観客ではなく、マジシャン同士が直接対決を繰り広げる新感覚バラエティです。
 プロが見ても息を飲むような、一流のテクニックや発想力や演出力を、真剣勝負だからこそ引き出せる対戦形式にして、最高のマジック勝負を視聴者にお届けする番組です。

 種目はコインマジック、即興マジック、イリュージョンの3種と、TVerだけで見られるピックポケット対決の4種目。

 TVerでもご覧いただけます。

 この企画は、番組制作会社様の、
「プロマジシャンのテクニックの凄さをアスリート競技のように分かりやすく視聴者にお届けしたい」
という想いからスタートしました。

「こういう勝負は現実的にできるのでしょうか?」
「こんなことができるマジシャンはいるのでしょうか?」
 そんな制作会社様からの質問を受けながら、競技としての成立性や、画としての面白さ、マジシャンだからこそできる勝負に落とし込めているか、視聴者が楽しめる内容になるかどうか、などなど。企画を構成していく段階で、助言や提案などで、ご協力いたしました。

 また、そういったテクニックは一般的なのか、平均的なマジシャンのスキルはどの程度なのか、という点を洗い出して難易度調整するために、複数名のマジシャンが、複数回に渡って会議に出席して、実演したり模擬対戦したりディスカッションしたりすることで、番組制作にご協力しました。
 つまり、特定のマジシャンのために競技を作ったわけではなく、あくまで視聴者のための競技性を求めて、突き詰めた結果出来上がったマジック競技番組であったわけです。

 そうした会議の中で、「見た目に地味だから」「勝敗の付け方がフェアにできないから」「マジックの秘密と直結してしまう要素があるから」といった様々な理由で、ボツになってしまった案もたくさんあったようでした。
 中には、ある競技が、その中の1人の得意分野にあまりにも適合しすぎてしまい、日本中を探しても対戦相手が見つけられないほどの独り勝ちになっては番組としていけない、という理由からボツになったような競技案もありました。

 出演者だけではなく、そんな多くのマジシャンたちの下支えと、番組制作スタッフの方々の熱意があって出来上がった番組をぜひご覧ください。

マジシャンのレポート

 バトルは真剣勝負そのもので、緊張感のある収録でした。
 僕が出場したのはマジシャン同士の騙し合いという対決でしたが、一般の視聴者さんが不思議を楽しめて、なおかつマジシャンも騙さなければいけないというのはかなり難易度の高いものでした。

 放送を見て、ある程度形になっていたと安心しました。
 これが自分の強みであると自信を持っていますし、今後にも活かしていきたいです。

 番組制作の皆様にも、マジックを「ただのトリックやパズル」ではなく、「価値ある技術・芸術」として放送できるよう、演出を考えて頂きました。
 何度も打合せがあり、マジックやマジシャンを尊重し、かつ面白い番組にしようと努めて頂き、本当にありがたいです。

 マジックのイメージを良くするためには、僕たち出演者の意識が大事で、それを制作サイドと共有していかねばならず、今回は大変貴重な経験をさせて頂きました。

野島伸幸(即興マジック出演)

 即興マジックでバトルをすると聞いた時は、
「テレビで映せるクオリティの企画になるのか?」
と不安でしたが、何度か打ち合わせを重ねていくうちに、対決方法が具体的になっていき、見応えのあるバトル企画になったと思います。

 出演時は、あまりにラリーが続いたので、ヤラセを疑われそうで不安になりましたが、本当に真剣勝負の一発勝負です。実力が拮抗した結果、打ち合わせもないのにラリーが続いてしまいました。

 出演した側としても楽しい企画で、また出演したいと思える番組でした。
 ご視聴いただいた皆さん、ありがとうございました。

イリュージョニストDAIKI(イリュージョン出演)

 番組制作にあたり、過去イリュージョンショーの経験を元に、どうテレビでイリュージョンが良く見えるかを番組制作の皆様と相談しながら打ち合わせをさせていただきました。
 また、何の演技をするかがその場で決まるという企画だったため、どんな現象にも対応できるよう厳選した上で、トラック2台分のイリュージョンをスタンバイして本番に臨みました。

 たった5分で4つのイリュージョン。しかもたった30分の準備時間で。
 という大変な企画ではありましたが、日頃からオートクチュールイリュージョンショーを心掛けていたことが、今回活きてきたと思います。

 結果、視聴者の皆様、制作の皆様にも満足していただけるコーナーになったかと思います。
 一視聴者としても、楽しく安心して拝見させていただきました。

RYUHEI(ピックポケット出演)※他社経由で出演

 最初は、腕時計を盗むウォッチスティール対決の企画でしたが、打ち合わせの中でどうすればより面白い勝負にできるか等を話し合いながら進めて行きました。
 その結果、収録時には、腕時計だけではなく、ボールペンや腕章やメモ帳など、様々な小道具を盗む対決の企画に進化しました。

 芸人の方が商店街をレポートするというニセの番組企画を装い、表向きは”商店街に詳しいYouTuber”という役どころで芸人さんを案内する体で、実際には芸人さんが身に付ける小道具を盗んでいく、というルール。
 その中で、2人のマジシャンのどちらがたくさんの小道具をバレずに盗めるのか、という対決の企画になりました。

 腕時計に加え、ネクタイは特に盗む事が難しいアイテムですが、ショー出演でも使っているテクニックを駆使して、無事、気付かれることなくスティールすることができ、よかったと思います。
 ご覧になった皆様、ご視聴ありがとうございました。

 番組制作会社での打合せに参加させていただきました。
 初回打ち合わせでは、「オフィスにある物で即興マジック」という素案でしたが、模擬的にやってみると様々な課題が見つかりました。破る・壊すなどの使い方をしてよいのか、道具に細工をするところを見せられない、同じ道具を何度も使っていいのか、制限時間があると演技が雑になる、などです。

 これらの点を洗い出し、解決案を提案したりもしましたが、実際の放送では「舞台は100円ショップ」「商品を自由に選んで自由に使ってよい」「細工をするためのシークレットブースを設置」「同じ商品の使用は禁止」「制限時間は道具探しと細工の時間のみに適用されて、演技時間には適用されない」という、きめ細やかなルール設計が出来上がっていて、感動しました。
 さらに「2人の演者が1演目ずつ交互に行う」という将棋のような持ち時間設計も、どちらが勝つのかハラハラできるような仕上がりで、視聴者としても、とても面白かったです!

 最終的に「100円ショップでの即興マジック」となった“日用品マジック手数勝負”は、様々な論点がありました。
 既存のマジックを“演じる”だけでいいのか。あるいは新しいマジックを“創る”必要があるのか。
 そのアイテムでなければならない“必要性”を求めるのか。求めないのか。
 その日用品とは別の、現象のタネとなる道具の持ち込みはアリなのか。ナシなのか。
 マジックをクリエイトする“アイデア”の数を競うのか。それとも演じる“演目数”を競うのか。
 演じる前に日用品に工作を加えて良いのか。ダメなのか。
 演じる環境は、2~3人に見せるクロースアップマジックなのか。それとも100人に見せるステージマジックなのか。
 現場の環境や、準備された日用品については、事前に知れるのか。それとも当日その場で知るのか。
 会議では、そのような定義やルールついて感じた疑問を挙げさせていただきました。

 オンエアされた番組では、マジシャン同士がフェアに対戦できるように、しっかりルールが形作られていて、かつ、一般の視聴者にもわかりやすい形に落とし込まれていて、良かったと思います!

 企画会議に参加させていただきました。
 対決の際、相手とネタが被らないように、現象別の12種類の持ち札を分け合うのはどうか、というアイデアの議論がありましたが、それがオンエア時には、イリュージョン対決の“12枚の選択カード”として活きてきていて、番組作りを少しだけお手伝いできたことを嬉しく思います。

 さまざまな打ち合わせの中で、総じて感じたのは、制作の方々の「既存のマジック番組とは違った角度からのマジックの大会を作りたい」という意欲でした。
 その結果、種明かしに頼ることなく、マジシャンのテクニック頼みでもなく、安易に流行に流されることなく、むしろクラシカルな演技がメインな中、ブレない芯の通った企画が出来上がっていて、ライトファンもマニアも楽しめるような素晴らしい番組になっていて驚きました。
 オンエアではとても見やすく、また見ごたえのある映像になっていて、制作陣の番組化・映像化のレベルの高さにも感銘を受けました。

 マジシャンの演技をゲストの方々が採点する、というシンプルな番組は過去に何度となくありましたが、今回はマジックの技術を数値化して勝敗を決めるという今までにない企画。
 しかし金森的には、昔所属していたマジシャン事務所では恒例行事で、何なら得意分野です(笑) 
 そんなわけで、アイディアや技術でお役に立てるかなと思い、お話を頂いてすぐに打ち合わせに立候補。

 金森は得意分野でもあるコインマジックの企画に協力。
 番組で放映できなかった企画案もたくさんあって、撮れ高の有無や実現の可否を元に企画を絞り、やる物を精査する協力をしました。

 次回企画で実施される可能性もあるかもしれないのでハッキリとは言えませんが、実は金森がめちゃめちゃ得意なテクニックがあって、打ち合わせ時にマジシャンの平均値の4倍ほどの記録を出してしまい、対戦相手がいないという事で、競技がお蔵入り中です。
 視聴者の皆さんの声で、第2回企画を実現してもらえたら感謝ですよ(笑)!

 番組制作会社に2度お伺いして、コインマジック対決の企画に携わりました。
 たとえば「コイン隠し対決」の企画では、はじめは「コインを握っているのは右の手か左の手か」という2択問題として素案が生まれ、その議論が発展して「3枚のカードで隠す」という3択問題になりました。
 それから、実際に模擬対戦をしてみると、コインの厚みでカードが浮き上がるのを簡単に視認できてしまう問題に直面し、はじめからカードをカールさせておくという案が採用されました。
 さらに、視聴者視点で、より勝負をわかりやすくするために、3枚のカードは同色ではなく色違いのカードを使うことになりました。

 そのような形で番組に携わりましたが、オンエア時には、凄く面白い放送に仕上がっていて嬉しくなりました。
 番組全体を見ても、一つのテーマに傾倒せず様々なジャンルのマジックがバラエティに富んだ構成になっていて、一般人視点でもマジシャン視点でも出演者の凄さが楽しめる、とても良い番組だったと思いました。